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駅ホームの中央は安全? それとも危険?

みなさんこんにちは。

ショウです。

 

以前駅ホームへのアクセスについて記事を書きました。

今回は、駅ホーム上での移動について書いてみたいと思います。

 

みなさんご承知の通り、視覚障害者にとって駅ホームは欄干のない橋と称されるほど、歩く時には緊張を強いられる環境です。

また車いすやベビーカー、荷車などを使用する人にとっても、かまぼこ型に線路側へ傾斜しているホームは、自重で線路へ走行してしまう危険があり、気をぬくことができません。

そのため、ホーム上を移動する際には中央や壁際などの安全な場所を通行したいものです。

 

しかし、通常のホームではそう簡単にはいきません。

ホーム中央には案内板や時刻表、自動販売機や待合席などたくさんの障害物があり、それを避けようとすると無意識のうちに線路に対して斜めに歩いてしまうこともあります。

そのため、歩きやすい場所は障害物の少ないホームの端で、安全な場所は障害物の多いホームの中央という、ある種のジレンマを抱えている人も少なくありません。

もちろん、最近では安全性の観点からホームドアの設置が進み、特に大都市圏ではホーム上の安全が増してきています。

しかし、ホームドアにもたれかかる人やギリギリまで近づく人が増え、これまで移動しやすかったホーム端ですら移動しづらくなるという副作用も出てきています。

 

そんな中今回発見したものがこちらのホーム。

ホーム中央に点字ブロックが引かれ、それを避けるように案内板などが設置されている
中央が開けられたホーム

 

これは都内にある地下鉄の駅ホームです。

中央に直進を示す点字ブロックが敷かれ、それを避けるように案内板が設置されています。

 

これにより誰もが安心してホーム中央を歩くことができます。

それに加え、電車を待つ人があちらこちらに点在せず、案内板の外側に固まっているため交通整理がされてより歩きやすくなっています。

 

このように案内板などの設置場所を1mほどずらすだけで、ホームの安全性と快適性が飛躍的に向上するのです。

もちろん、この仕組みがどこのホームでも有効というわけではありませんが、案内板は中央にあるものという一般的な概念を少し変えることが、ユニバーサルデザインの取り組みのいて大きな効果をもたらすこともあるのです。

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重要なのは明るいことではなく、最適な明るさであること

みなさんこんにちは。

ショウです。

 

今回は最近普及しつつあるLED信号機について取り上げて見ます。

LED信号機は、従来の信号機に比べて光量が多く視認性が高いとされ、多くの信号で導入が始まっています。

 

実際に、視力の低い人や暗い場所で見えづらくなってしまう人にとって、明るくはっきりとした信号はとてもありがたい物です。

特に植え込みなどがあり信号そのものを見つけにくいシーンや、朝日や夕日といった信号機と太陽のような強い光が重なる時間帯でも、明るい信号であれば発見し識別できる可能性が上がります。

 

しかし、次の写真のような場合はどうでしょうか?

深夜の明かりの少ない道で煌々と光る青信号
夜間のLED信号

 

街灯もそう多くなく車の通行量も少ない場所で、青信号が煌々と輝いています。

明るくて見やすいというよりも、まぶしいという印象です。

 

もちろん信号機の発見や色の識別はより容易になりますが、青信号で歩き始める時はどうでしょうか?

特に視覚障害者がこれを見ると明るい信号に焦点が絞られ、周りの風景を見ることができなくなってしまいます。

これは車の運転中に西日に向かって走行する際のストレスと似ています。

対抗からくる自転車や歩行者を発見することが難しいのです。

 

つまり、昼の明るさで適正だった光量が、夜の明るさでは過剰になってしまっているのです。

 

中にはこれを見て「 LED信号は眩しいからダメ」という人もいるかもしれません。

もちろん、お昼や夕方の見易さを重視しsて、LEDを推進する人たちもいるでしょう。

 

では、どうするのが一番良いのでしょうか?

例えば、この信号をスマホ画面だと思って見てみるとどうでしょうか?

明るい野外では光量が増し、暗い室内では光量が下がる。スマホではごく当たり前に備わっている機能です。

ただ明るいのではなく、周りの環境に合った明るさの信号があれば、たくさんの人が暮らしやすい街になるかもしれません。

 

物事の解決策を見つけることは決して簡単ではありません。

しかし、そのヒントは意外と身近なところにあるものです。

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フロアガイドは使う人と使わない人のことを考えよう

みなさんこんにちは。

ショウです。

 

今回は、フロアガイドのお話です。

フロアガイドは大体どの建物にもあり、中にどんな施設やお店があるかを知りたい人にとっては、とても重要なものです。

よって入場者の多い建物には、大勢が一度に見れるだけの大きさや数が必要です。

 

加えて、特に海外からの観光客の多い行楽地などでは、多言語対応や詳細な説明などが加わり、情報量が膨大になってしまいがちです。

この写真は、ある新しい商業施設の正面出入り口に設置されたフロアガイドです。

左前にある大きなフロアガイドを、大勢の人が見ている。右奥には外へと繋がるガラス扉。

フロアガイドを見る人々出入り口の二重扉の間に設置され、たくさんの人がそれを見ています。

一見すると大きなパネルで、大勢の人が一度に見られるよう工夫されているように見えます。

 

しかし、壁面から通路までの距離が近く、見ている人たちが王に見える扉の前を塞いで島ています。

加えて、パネルが液晶ディスプレイのため視野角が狭く、横から見ると暗く見えてしまうため、正面中央に立たなければフロアガイド全体を見渡すことができません。

このため余計に人がたまり、人だかりとなってしまっているのです。

 

こうしたシーンでは、フロアガイドを見ない人が通行しづらいだけでなく、視覚障害者や車いす利用者、高齢者などが近づいて見たり、ゆっくり探したりすることができず、建物に入る前から大変な思いをしてしまいます。

 

フロアガイドの設置されている壁を1m後ろに下げたり、液晶ディスプレイではなくバックライト入りの掲示板を使ったりと、少しの工夫で利用者全員の満足度を、飛躍的に向上させることができます。

たくさんの人が使う場所だからこそ、フロアガイドを使う人だけでなく使わない人にも配慮したデザインも大切です。

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改札からホームへのアプローチが・・・。

みなさんこんにちは。

ショウです。

このブログ最初の投稿は駅ホームのお話です。

 

2016年後半から2017年頭にかけて、視覚障害者の駅ホームからの転落事故が相次いで発生しました。

国土交通省の発信により、2017年3月まで視覚障害者への声かけキャンペーンが各鉄道事業者で行われました。

また皇后陛下のお誕生日でのお言葉でも、事故をご心配されるお気持ちをご発信なされるなど、大きな話題となりました。

 

ホームからの転落事故をなくすために最も効果的なのはホームドアの設置です。

しかし莫大な設置費用がかかることもあり、鉄道各社にとっては大きな負担となります。

そこで考えられたのが先ほどご紹介した、声かけキャンペーンだった訳です。

 

そんなご時世の中、普段あまり使わない駅でこんなものを見かけました。

これはある都心の地下を走る電車で、地下2階の改札口からそれぞれ地下2階と地下3階のホームに通じる通路です。

 

通路の突き当たりが線路向かい側の壁になっている場面
改札口から続く通路から見たホーム入り口

 

改札口を入って正面通路を直進し、上の案内板を見てみると新宿方面はまっすぐと書かれていたため、まっすぐ歩こうとしました。

ふと何か通路とは違う雰囲気を感じて止まってみると、なんとすぐ足元に線路が!

改札からくる通路に対して、垂直に線路が走っている構造だったのです。

 

てっきり改札階の一つ下の階に、相対式ホーム(線路を挟んで向かい合うようにホームがある構造)があるとばかり思っていた私は、一瞬下り階段かと錯覚してしまいました。

地下で薄暗いこともあり、通路からホームに出たことが明示的に理解しづらい構造です。

 

もちろん、視覚障害者側にもホームから落ちないように細心の注意を払う必要があります。

しかしどれだけ注意を払っても、ふとした瞬間に錯覚・誤認してしまうことは十分にあります。

 

先ほどご紹介したように、ホームドアがあれば落ちることはないでしょう。

もしコストや時間の問題で設置ができなければ、せめてホームに出たことを明示し、利用者に注意を促すことは可能です。

 

例えば今回のケースでは、点字ブロックを一度左右どちらかに曲げたり、仮設の壁などを使ってホームに対して平行にアプローチさせる導線を確保することで、注意を促すことができます。

 

様々な事情で改善策を行えないときはたくさんあります。

そこで「できない」と割り切るのではなく、応急的にでも対処する方法を考えると、これを利用する顧客の理解も得られるのではないでしょうか?